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【感想】ヤバい医者のつくられ方 面白い視点や腑に落ちたこと

どうも、かっちゃんです。

一気読みしてしまいました。3時間くらいで読み切れた自分に少し感動…こんなことならこれからもどんどん本読もうと思った。

タイトルの印象は大きいが、実態は医学部教授による面接制度により日本医療が進展しづらい、ということについて著者は危惧と警鐘を鳴らしている本でした。

簡潔にまとめると、

”製薬会社との癒着で利益を得たり、文科省・厚労省の天下り先として存在する医学部教授が実施する面接では、

「都合のいい」学生を採用することで、既存体型である、上に歯向かわない空気を忖度できる環境作りが行われている。”

ということかな。

下記ワードごとに、自分の感想をまとめていく

入試の面接官:基本的に医学部教授が実施している。海外だと面接専任が実施。教授に楯突いたり新しい学説唱えたり、大学として成果を挙げる人材を採用する。

面接結果:面接結果には裁判所も口出しせず、実質面接結果をフィルターする機能は存在していない…思うがままってことですな。大学での成果は、論文数が客観的であるため、臨床と研究のバランスがうまくいっていないが、一つのことに集中できる研究に適した人材もうまく採用できる必要があると言われている。

副作用について:昔の自分は、お医者さんは、色んな薬の作用を知っていて、それぞれの薬が混ざったらどんな効果を持ち、組み合わせてはいけないものだけでなく、深い理解があるものだと思っていた。自身が化学科出身で、世の中、理論上想像できることはあっても、実際にどうなるかはわかっていないことばかりだということも知っているので、なおさら見たくなかった現実を突きつけられた気分だった。

製薬会社:医療費の4割は製薬費用。大学への国からの補助金が減らされている近年では、製薬会社からの研究補助費や治験費用や寄付金というのは使途など使い勝手が良い様子。そら色んな関係できますがな。現場にいるのは人と人だからなぁ。何が善か。

総合診療、専門:最近の総合診療がテーマのドラマは見てないけど、いまいち理解できてなかったが、割と自分の思い描いていた医者がこれだったのかもしれないと少し思った。ただ、現状だと、専門化を組み合わせた知識をつけるしかなく、教育体制ができていなさそう。トータルで見て何を優先すべきかを見ていく。患者からしたら非常に大事な役割。海外だと半分はこれだったりもするらしい。

医学を学ぶ場。4年制M.D.:前々から思ってた。医学を学び直すのに、大学に入り直すか、編入で学部に入り直すしかない…アメリカでは、一般学部卒業後に、進路の一つとして存在している。医師としての自覚、思いなどをこのタイミングで測られるか、大学入学のタイミングで見られるかで当然差があるはずよね。

海外論文:化学科にいた身として、常に最新の研究内容を追っていく必要があるのは知っていた。著者は、日本の医者の多くは海外論文をまともに読んでないのではないかとも言っていた。というのも、既得権益のために、新たな提唱よりも、既存知識の継承・メンツを大事にしてしまっているのではないか、というものだ。

AIの台頭:これは正直、脅威だと思う。これから医者を志す人にとっては、自分の売りは何かを考えていく必要があるのかなと思った。

 

著者は色々感じているところがあると思うが、現在会社員として働いている自分から見て、若手人材は変わってきている。良くも悪くも空気が読めなかったり、公平・平等・プライベートに対して柔軟に理解している。これからあらゆる業界で、変えたくても上に従って動けなかった人たちが、何も考えずにフラットに接して意見を言うことができるニュージェネレーションに押されて、制度を変えていく時代になると思う。

これが進めば、日本は変わる。絶対に良くなる、、、もう見えるもの。

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